ドーナツで窒息!?裁判の判決

2013年12月、長野県安曇野市にある特別養護老人ホーム「あずみの里」で、おやつのドーナツを食べた直後、女性入所者の体調が急変し、その後死亡したという事故がありました。

そのとき、おやつのドーナツを提供した准看護師の職員さんが、介助中に十分な注意を払わなかったなどとして、業務上過失致死罪に問われていました。

2019年3月、1審の長野地方裁判所松本支部では、罰金20万円の有罪判決を言い渡されていました。

そして昨日、7月28日、第2審の東京高等裁判所の判決では、

1審の有罪判決は「予見可能性を適切に捉えていない」などとして破棄し、無罪とする判決を言い渡されました。

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ニュースにも記載されていますが、

このような内容の事件に対し、一人の職員が罪に問われてしまっては

介護の現場が萎縮しかねないとして

医療や福祉に携わる全国の関係者の注目を集めていました。

 

もし、今回のことで罪に問われるようなことがあれば

少し大げさかもしれませんが、

高齢者に食事を提供すること自体が危険な行為と考えられ

だれも対応できなくなってしまいます。

 

また、食事に限った話ではなく、

入浴や排せつの介助、散歩や運動についても

ケガや転倒・骨折のリスクがともないます。

リスク回避を考えて、職員が何もしないことが安全となってしまえば

高齢者はどんどん重度化、寝たきり状態に近づいていってしまいます。

 

もちろん、介護する際には

リスクを十分に把握したうえで対応することは大前提として、

万が一何かあった際には、故意の事故でない限り

個人を特定して罪に問われることが無いようにしていただきたいものです。

 

特に、自立支援をうながす介護の場合にはリスクがともないます。

ご自身にできることは、できるだけご自身でやっていただく

今はできないことも、できるようになってもらうために活動的に過ごしていただく

 

そういった自立支援に前向きな職員が委縮しないためにも

介護の職場では、職員が守られる環境であって欲しいものです。

 

 

投稿者プロフィール

武藤 至正
武藤 至正
2005年、介護ベンチャー企業に入社。グループホームの開業準備、行政への指定申請、入居相談、運営管理業務に携わる。2010年には、介護複合施設の開業準備から運営管理までを経験。その後、有料老人ホーム、デイサービスの管理者として現場経験を重ね、2015年からはデイサービスのフランチャイズ本部にて、フランチャイズ加盟店様への開業研修、運営支援業務に携わる。