一人で対応してはいけない認知症介護
令和5年度の高齢者虐待の状況について
厚生労働省のサイトでまとめられています。
⇒令和5年度「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」に基づく対応状況等に関する調査結果(厚労省)
資料によると
虐待の発生要因としては
「認知症の症状」(56.4%)
「介護疲れ・介護ストレス」(54.8%)
「理解力の不足や低下」(47.7%)
「知識や情報の不足」(46.5%)
「精神状態が安定していない」(45.9%)
「介護力の低下や不足」(45.8%)
という内容があげられています。
どれも高い割合を示していますが
「認知症の症状」については
虐待につながりやすいことが想像できます。
特に
一人で認知症介護をしている状態であれば
身体的な負担以上に
精神的なストレスがたまりやすくなります。
例えば
トイレに連れて行って欲しいと
10分おきに訴えがあったら
お金が無くなったと言って
お前が盗んだだろと
本気で訴えられたら
部屋が排泄物だらけに汚されていたら
それが毎日のように続いたら
それでも優しく
対応することができるでしょうか?
想像するだけでも
ストレスになるかと思います。
認知症介護を行なっていると
そんなはずがない
ということが
毎日のように続くこともあります。
そんな認知症介護を一人で対応していたら
精神的に持ちません。
虐待につながりやすいことも
簡単に想像できます。
もし認知症が疑わしい状態になった場合
実際に認知症の診断を受けた場合には
必ず
地域包括支援センターやケアマネジャーに
相談してください。
まだ軽度だから大丈夫
と思っていても
急に進行してしまうケースもあります。
できるだけ早めに
介護の専門家とのつながりを作っておき
介護サービスなども積極的に活用いただけると
身体的にも精神的にも
負担を軽減することができるかと思います。
認知症介護は絶対に一人でしてはいけない
という認識を持っていただけると
良いかと思います。
投稿者プロフィール

- 2005年、介護ベンチャー企業に入社。グループホームの開業準備、行政への指定申請、入居相談、運営管理業務に携わる。2010年には、介護複合施設の開業準備から運営管理までを経験。その後、有料老人ホーム、デイサービスの管理者として現場経験を重ね、2012年からはデイサービスのフランチャイズ本部にて、フランチャイズ加盟店に対しての開業研修、運営支援業務に携わる。
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