それは本当に認知症のせい?
先日
認知症高齢者に関する
以下のような記事が掲載されていました。
老人保健施設で働いている看護師が、高齢者をケアする介護スタッフとの違いについて、以下のような場面を例に語ってくれました。
頻回に「トイレに行きたい」と言う認知症の高齢者がいました。介護スタッフは「認知症だから仕方ない」「いつものこと」「忙しくて対応しきれない」と、日中は車いすでナースステーション付近に連れてきて対応していたそうです。
一方、看護師はミーティングで「認知症による記憶障害の影響もあるかもしれないけれど、どうしてそんなに頻回にトイレに行きたいのかが気になる」と発言したそうです。
「前立腺肥大症や過活動 膀胱 など泌尿器科系の病気の可能性もあるから、実際の状況をもっと知りたい。実際トイレに行くたびに排尿があるのか、排尿の量はどの程度か、訴えるタイミングに特徴があるか、排尿後に残尿を測定するなどの状況を観察した上で、対応を考えていこう」と言ったそうです。
認知症の疑いがある
と言われたり
認知症だろう
と言われたことがあると
何か少しでも
おかしな言動があれば
「認知症だから」の一言で
なんでもかんでも
認知症のせいにしてしまう
という判断には注意が必要です。
記事にもあるように
例え認知症を疑うような
言動があったとしても
それは
病気の影響だったり
薬の副作用の影響だったり
心の状態なども
影響することが考えられます。
認知症を疑うような症状も
実際には別の要因があり
その要因にアプローチすることで
改善がみられるケースもあります。
逆に
認知症だからといって
何も確認しないでいると
知らず知らずのうちに
別の病気が進行してしまったり
状態の悪化につながることが
考えられます。
気になる言動があった場合には
「認知症だから」で判断せず
医療や介護の専門家などの
意見を聞いていただけると
良いかと思います。
投稿者プロフィール

- 2005年、介護ベンチャー企業に入社。グループホームの開業準備、行政への指定申請、入居相談、運営管理業務に携わる。2010年には、介護複合施設の開業準備から運営管理までを経験。その後、有料老人ホーム、デイサービスの管理者として現場経験を重ね、2012年からはデイサービスのフランチャイズ本部にて、フランチャイズ加盟店に対しての開業研修、運営支援業務に携わる。
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