介護事故リスクを減らす
令和5年11月30日
厚生労働省では
第233回社会保障審議会介護給付費分科会が開催されました。
今回の議題は
第228回からの内容に引き続き
『令和6年度介護報酬改定に向けて』
ということで
◆介護人材の処遇改善等
◆人員配置基準等
◆介護現場の生産性向上の推進
◆その他(外国人介護人材、地域の特性に応じたサービスの確保、介護現場における安全性の確保、地域区分)
の項目について
まとめられています。
◆その他
にある項目の中で
「介護現場における安全性の確保」
に注目してみると
論点として
国による事故情報の一元的な収集・分析・活用
という内容があげられ
対応案として
■ 国における事故情報の収集・分析・活用による全国的なPDCAサイクルを構築することを見据え、事故情報を一元的に収集し、国・都道府県・市町村がそれぞれアクセスできる事故情報に関するデータベースの整備を検討することとし、様式の統一化や電子的な報告に向けて、市町村に対して、事故情報の電子的な受付を実施するよう周知していくこととしてはどうか。
■ あわせて、以下の事項について検討してはどうか。
・ 令和5年度老人保健健康増進事業の結果を踏まえた様式の統一化
・ 再発防止に資する情報を収集する観点及び事業所の負担軽減等の観点からの事故報告の対象範囲の見直し
・ 事故情報の収集・分析・活用に関する国・都道府県・市町村の役割分担等のあり方
・ 令和8年度から全自治体で運用開始される電子申請・届出システムのスキームの活用を含めた事故情報に関するデータベースの設計
という内容が示されています。
つい先日
介護施設で起こった事故についての裁判があり
介護関係者にとっては
厳しすぎるとも思われる判決が出されました。
⇒「90代誤嚥死に2365万円賠償判決」に医療・介護界騒然…現役医師「訴訟回避の胃ろうで寝たきり老人が激増する」(プレジデント)
介護事業を行ううえでは
転倒や転落
入浴や食事の際の事故
服薬時の事故
などなど
さまざまな事故のリスクがあります。
介護事業を運営する中では
どうしても避けられない事故があります。
ただし
100%事故を防ぐことは難しくても
事故の危険性が高い場面
事故の対策方法
など共有することで
事故のリスクを減らすこともできます。
今回の改定を通して
介護事故リスクを減らすとともに
介護事故によって起こされる裁判などを減らすことにも
つなげていきたいですね。
投稿者プロフィール
- 2005年、介護ベンチャー企業に入社。グループホームの開業準備、行政への指定申請、入居相談、運営管理業務に携わる。2010年には、介護複合施設の開業準備から運営管理までを経験。その後、有料老人ホーム、デイサービスの管理者として現場経験を重ね、2012年からはデイサービスのフランチャイズ本部にて、フランチャイズ加盟店に対しての開業研修、運営支援業務に携わる。
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