介護保険原則2割負担の可能性

介護サービスを利用する際は

その方の所得に応じて

1割から3割の負担割合が決められています。

 

ただし

高齢者の増加とともに

増え続ける介護費を抑えるため

負担割合の見直しが検討されています。

この負担割合の見直しについて

財務省では

負担能力に応じて、増加する介護費をより公平に支え合う観点から、「改革工程」に沿って、所得だけでなく金融資産の保有状況等の反映のあり方や、きめ細かい負担割合のあり方と合わせて検討した上で、2割負担の対象者の範囲拡大について早急に実現すべきである。また、医療保険と同様に、利用者負担を原則2割とすることや、現役世代並み所得(3割)等の判断基準を見直すことについても検討していくべきである。

という方向性が示されています。

 

介護サービスを利用していない人は

あまりピンとこないかもしれませんが

 

現在

1割負担でサービスを利用している人にとっては

大きな影響があるかもしれません。

 

もし原則2割負担となれば

単純に介護にかかる費用が2倍になるため

普段の生活にも影響し

介護サービスの見直しを

迫られる可能性が考えられます。

 

状況次第では

介護サービスの利用を減らさざるを得なくなり

家族の負担が増える可能性もあります。

 

家族の負担が増えれば

介護離職の心配も大きくなります。

 

また

施設に入所している方にとっても

介護保険の負担が2倍になれば

毎月の負担が増えることになるため

 

別の施設を探したり

自宅で介護する

という選択肢も

出てくるかもしれません。

 

 

現状の負担割合が

すぐに変更になる

という話ではありませんが

 

数年後には変更になる

という可能性は

十分に考えられます。

 

今後の方向性に示されている中で

”原則2割負担”というのは

 

介護の利用控え

利用控えによる介護度の重度化や

介護離職にも

つながりかねない内容かと思います。

 

基本的には

1割負担を残しつつ

所得や資産に応じた負担割合を

検討いただきたいところです。

 

 

投稿者プロフィール

武藤 至正
武藤 至正
2005年、介護ベンチャー企業に入社。グループホームの開業準備、行政への指定申請、入居相談、運営管理業務に携わる。2010年には、介護複合施設の開業準備から運営管理までを経験。その後、有料老人ホーム、デイサービスの管理者として現場経験を重ね、2012年からはデイサービスのフランチャイズ本部にて、フランチャイズ加盟店に対しての開業研修、運営支援業務に携わる。