介護認定結果の遅れによる影響の範囲
介護を必要としている人が
介護認定の申請をして
その結果が出るまでの日数が遅れている
として
厚生労働省では
改善の検討が進められています。
通常であれば
申請してから30日以内に
その結果を示すこととされていますが
現状は
30日以上かかってしまうケースが
ほとんどとのこと
この認定結果の遅れは
はじめて介護認定を受ける人はもちろんのこと
すでに介護認定を受けている人にも
影響してきます。
例えば
施設入所を検討していた場合
入所したい施設によっては
介護度の条件が決められています。
現状”要支援”の認定を受けている人が
”要介護”以上でないと入所できない場所を希望すれば
”要介護”の認定結果が出るまでは
希望する施設への入所はできません。
また
特別養護老人ホームでは
”要介護3”以上が条件となっています。
”要介護2”以下の人であれば
その場合もまた
認定結果を待つ必要があります。
施設入所の場合には
その方の状態によっては
認定結果を待たずに
入所できるケースもあるかもしれませんので
認定結果待ちであることを伝えて
相談は可能かと思いますが
基本的には難しいと思っていただいた方が
良いかと思います。
施設入所に限らず
自宅で介護サービスを利用している方にとっても
介護度が不明となることによって
サービスの調整が必要なケースもあります。
万が一
介護度が想定よりも軽く出た場合には
今と同じサービス量では
保険が使える限度額を超えてしまう
という状況であれば
万が一に備えて
サービス量を減らす必要が出てしまいます。
結果として
介護度が変わらなければ
これまで通りサービスを受けられていたのに
サービス量を減らしたために
本人の状態が悪化してしまったり
介護する家族が心身ともに疲労してしまったり
ということも考えられます。
認定の遅れにより困るケースは
他にもいろいろあるかと思います。
既にサービスを利用している方にとっても
認定結果は
早めに出していただく必要がありそうです。
投稿者プロフィール
- 2005年、介護ベンチャー企業に入社。グループホームの開業準備、行政への指定申請、入居相談、運営管理業務に携わる。2010年には、介護複合施設の開業準備から運営管理までを経験。その後、有料老人ホーム、デイサービスの管理者として現場経験を重ね、2012年からはデイサービスのフランチャイズ本部にて、フランチャイズ加盟店に対しての開業研修、運営支援業務に携わる。
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