財政制度分科会(令和7年11月11日開催)

令和7年11月11日

財務省では財政制度分科会が開催され

社会保障の介護分野について

議論されています。

財政制度分科会(令和7年11月11日開催)資料一覧(財務省)

介護に関する内容を見てみると

今後の主な改革の方向性として

〇 高齢化・人口減少下での負担の公平化
・利用者負担(2割負担)の範囲の見直し
・ケアマネジメントの利用者負担の導入
・多床室の室料負担(老健施設・介護医療院)の見直し

〇 担い手の確保
・介護分野の職員の処遇改善
・業務の効率化

〇 給付の効率化・適正化
・軽度者に対する生活援助サービス等の地域支援事業への移行
・人口減少地域におけるサービス提供体制の構築
・介護保険事務の広域化・都道府県の役割強化
・高齢者向け住まい等の報酬体系の見直し

という内容があげられています。

 

複数示された

改革の方向性の中でも特に

「2割負担の範囲の見直し」

については

全国ニュースでもとりあげられていました。

介護保険サービスの利用者の9割以上は、自己負担1割で介護サービスを受けていて、現役世代に保険料負担がのしかかっています。
こうしたなか、財務省は財政制度等審議会で「利用者負担を原則2割」と見直すなどし、現役世代の保険料負担を抑えつつ、制度を持続させるために負担能力に応じた負担の在り方を検討するべきだと指摘しました。
また、2割負担の対象範囲の拡大にあたっては、金融資産の保有状況も考慮すべきだとしています。

介護保険サービス利用者の自己負担「原則2割」など2割負担の対象者を拡大すべき 財務省が審議会で(TBSニュース)

 

介護事業者側としては

負担割合の増加による

”サービスの利用控え”が気になるところですが

 

財務省の資料では

過去に2割負担・3割負担を導入した際

サービス利用への影響が限定的であった

と示されています。

 

限定的ということは

実際に利用を控えるケースは

多少なりとも

あったことがうかがえます。

 

 

その他の項目でも

サービス種類にもよりますが

・軽度者に対する生活援助サービス等の地域支援事業への移行
・高齢者向け住まい等の報酬体系の見直し

については

大きく影響を受ける事業者もありそうです。

 

具体的な制度改正については

厚労省の会議によって

検討が進められるかと思いますが

 

今回の財務省の資料についても

確認しておくと

今後の備え等検討できるかと思います。

 

ひとまず

介護分野の情報だけでも

目を通しておきたいですね。

 

 

投稿者プロフィール

武藤 至正
武藤 至正
2005年、介護ベンチャー企業に入社。グループホームの開業準備、行政への指定申請、入居相談、運営管理業務に携わる。2010年には、介護複合施設の開業準備から運営管理までを経験。その後、有料老人ホーム、デイサービスの管理者として現場経験を重ね、2012年からはデイサービスのフランチャイズ本部にて、フランチャイズ加盟店に対しての開業研修、運営支援業務に携わる。