「やわらか食」による機能低下も考える
キユーピー株式会社は
「介護にまつわる意識調査」を行い
ビジネスケアラーの
「やわらか食」「とろみ調整」の認知・利用率の
調査結果を公表しています。
調査結果のまとめとして
フルタイム勤務のビジネスケアラーは、市販の介護食品(やわらか食・とろみ調整)の認知率・購入率がいずれも顕著に高く、仕事と介護の両立において「即戦力」としての介護食品の重要性が際立つ結果となった。
と示されています。
かむ力や飲み込む力が弱くなったとき
「やわらか食」「とろみ調整」を取り入れる
などの方法があります。
ただし
あくまで
必要にせまられてから活用する
という利用方法が望ましいかと思います。
必要にせまられていないのに
食べやすそうだから
飲み込みやすそうだから
また
歯がないから
やわらかい方が良いだろう
と判断し
「やわらか食」を取り入れると
本来あったはずの
かむ力が
衰えてしまう
ということになりかねません。
やわらか食にしたことによって
かむ回数が少なくなり
かむ力が弱くなり
かむ能力まで衰えていく
ということが考えられます。
介護が必要になったら
なんでもかんでも手伝ってあげよう
なんでもかんでも楽にしてあげよう
とすることは
本人のできることまで
奪ってしまうことにもなりかねません。
その結果
本人の機能が低下し
家族の介護負担が増加してしまう
ということも考えられます。
バリアフリー
という言葉がありますが
元気な人にとっては
段差や障害物があった方が
日常生活の中で
機能訓練になるため
バリアフリーよりも
バリアアリーの空間の方が良い
という考え方もあります。
「やわらか食」が良いらしいから
ということだけで判断せず
本人にとって
本当に必要なことなのかどうか
一度検討してから判断いただけると
良いかと思います。
投稿者プロフィール

- 2005年、介護ベンチャー企業に入社。グループホームの開業準備、行政への指定申請、入居相談、運営管理業務に携わる。2010年には、介護複合施設の開業準備から運営管理までを経験。その後、有料老人ホーム、デイサービスの管理者として現場経験を重ね、2012年からはデイサービスのフランチャイズ本部にて、フランチャイズ加盟店に対しての開業研修、運営支援業務に携わる。
最新の投稿
介護離職対策2025年8月13日仕事と育児は両立できても仕事と介護は両立困難
介護離職対策2025年8月12日仕事と介護の両立を目指さない
介護情報2025年8月11日「やわらか食」による機能低下も考える
介護情報2025年8月10日全国のラジオ体操会