いわゆる「囲い込み」対策のバランス
令和7年10月31日に開催された
「有料老人ホームにおける望ましいサービス提供のあり方に関する検討会」
において
これまで議論してきた内容の
”とりまとめ案”とともに
”とりまとめ素案に関するパブリックコメント”
が掲載されました。
⇒有料老人ホームにおける望ましいサービス提供のあり方に関する検討会(厚労省)
パブリックコメントについては
1.有料老人ホームの運営及びサービス提供のあり方に関係するご意見 :74件
⚫ 登録制といった事前規制の導入に関するもの :8件
⚫ 有料老人ホームにおける介護・医療サービスの質の確保に関するもの :12件
⚫ 入居者による有料老人ホームやサービスの適切な選択に関するもの :18件
⚫ 入居者紹介事業の透明性や質の確保に関するもの :22件
⚫ 有料老人ホームの定義に関するもの :9件
⚫ その他 :5件
2.有料老人ホームの指導監督のあり方に関係するご意見 :30件
⚫ 届出制や標準指導指針による現行制度の課題に関するもの :24件
⚫ 参入後の規制のあり方に関するもの :6件
3.有料老人ホームにおけるいわゆる「囲い込み」対策のあり方に関係するご意見 :52件
⚫ 「住宅型」有料老人ホームにおける介護サービスの提供に関するもの :36件
⚫ 特定施設入居者生活介護に関するもの :16件
として集計され
それぞれの意見と回答が
公開されています。
個人的に気になる部分としては
”囲い込み対策のあり方”
について
特に
住宅型有料やサ高住の
報酬体系について
見直しを求める声が気になります。
同一建物減算を割合を高める意見や
包括報酬を求める意見もあります。
こういった報酬体系の変更が実現すれば
施設運営自体が厳しくなる事業者も
多くあるかと思います。
実際に
積極的に外部サービスを利用しすることで
売上が確保できず
施設運営自体が厳しくなれば
施設が続けられなくなり
それこそ
運営法人が突然いなくなってしまった
ということにもなりかねません。
一方で
施設運営については
自社サービスを利用してもらうことで
継続した運営が可能になる
低所得者の受け入れが可能になる
という状況を理解した声もありました。
もろもろ考えると
囲い込み対策にも
バランスが必要になりそうです。
施設運営側としては
急に大幅な見直し
ということはないかと思いますが
少しずつ
ルールの見直しの可能性がある
ということは
想定しておく必要がありそうですね。
投稿者プロフィール

- 2005年、介護ベンチャー企業に入社。グループホームの開業準備、行政への指定申請、入居相談、運営管理業務に携わる。2010年には、介護複合施設の開業準備から運営管理までを経験。その後、有料老人ホーム、デイサービスの管理者として現場経験を重ね、2012年からはデイサービスのフランチャイズ本部にて、フランチャイズ加盟店に対しての開業研修、運営支援業務に携わる。
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