認知症薬に頼らない認知症ケア
8月21日
厚生労働省の専門部会で
アルツハイマー病の新薬
「レカネマブ」の使用を認めることを了承した
というニュースがありました。
⇒エーザイ認知症薬「レカネマブ」承認へ 厚労省部会了承(日本経済新聞)
認知症薬について
既存の認知症薬も含めて理解しておきたいこととしては
”病気の根治につながる薬ではない”
ということ
薬はあくまでも
”進行を遅らせる効果がある”
ということで
”薬を飲んだら治る”
というものではありません。
認知症の方に対して大切なのは
心の負担を少なくすること
と言われています。
例え認知症薬を服用したとしても
その人の日常生活において
ストレスを多く感じる環境であれば
認知症の進行が早くなる可能性もあります。
また
普段から安心して生活できる環境であれば
薬に頼らなくても
認知症の進行を遅らせることもできます。
認知症ケアの手法として紹介される
具体的なものには
◆パーソンセンタードケア
認知症をもつ人を一人の「人」として尊重し、その人の立場に立って考え、ケアを行おうとする認知症ケアの一つの考え方です。
◆ユマニチュード(Humanitude)
知覚・感情・言語による包括的コミュニケーションに基づいたケア技法です。フランス語で「人間らしさ」を意味する「ユマニチュード」には、「人間らしさを取り戻す」ということも含まれています。
◆バリデーション
アルツハイマー型認知症と類似の認知症のご高齢者とコミュニケーションをとるための方法のひとつで、認知症の方の言動や行動を意味のあることと捉え、認め、受け入れることをいいます。
◆タクティールケア
ラテン語の「タクティリス(Taktilis)」に由来する言葉で、「触れる」という意味があります。その意味が示すように、手を使って10分間程度、相手の背中や手足を「押す」のではなく、やわらかく包み込むように触れるのがタクティール®ケアです。
などがあります。
病気の治療というと
運動療法や食事療法
薬物療法などといった治療法がありますが
認知症に関しては
心に訴えかけるケア手法が
ポイントとされています。
薬の活用も一つの手段になりますが
大切なのは
認知症の方本人のことを理解し
心の負担を少なく生活できるようにすること
ということも理解しておきたいですね。
投稿者プロフィール
- 2005年、介護ベンチャー企業に入社。グループホームの開業準備、行政への指定申請、入居相談、運営管理業務に携わる。2010年には、介護複合施設の開業準備から運営管理までを経験。その後、有料老人ホーム、デイサービスの管理者として現場経験を重ね、2012年からはデイサービスのフランチャイズ本部にて、フランチャイズ加盟店に対しての開業研修、運営支援業務に携わる。
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