新薬に頼る前に見直すべき認知症対応

先日

アルツハイマー型認知症の

新薬に関するニュースがありました。

 

厚生労働省の専門部会は1日、米製薬大手イーライ・リリーが開発したアルツハイマー病治療薬「ドナネマブ」の承認を了承した。原因物質を取り除いて認知症の進行を抑制する薬としては、エーザイと米バイオジェンの「レカネマブ」に続き国内2例目。今後正式承認する見通しだ。

国内2例目の認知症薬「ドナネマブ」了承 厚労省部会(日本経済新聞)

認知症に困っている方は

すがる思いで

新薬に期待する人もいるかもしれません。

 

ただし

今回の新薬に関しては

 

対象者が

軽度認知症や軽度認知障害(MCI)といった

早期段階の比較的症状の軽い患者

ということで

 

認知症状が出て困っている

という状態であれば

早期段階には当てはまらず

効果が期待できないという可能性もあります。

 

 

認知症で困った際の対応については

繰り返しになりますが

その方の生活環境や関わり方などを

見直すことが重要です。

 

まず考えられるのは

日常生活の中で

本人にストレスを与えていることはないか

振り返ってみると良いかと思います。

 

本人の発言を

否定するようなことはないか

本人の行動を

制限するようなことをしていないか

などなど

 

認知症で

今日の日付や自分の居場所などを

間違えてしまうことがあります

 

そんなときに

強く否定してしまえば

本人にとってはストレスとなり

認知症が進行する要因にもなります。

 

認知症だから

調理は危ないとして

 

今まで本人がやっていたこと

趣味としてやっていたことまで

奪ってしまうことになれば

 

やりたいことができないために

ストレスが増え

 

それもまた

認知症が進行する要因になります。

 

新薬が出るときくと

それに頼りたくなる気持ちも分かりますが

 

まずは

本人の生活環境や

周囲の人の本人への関わり方など

見直してみると良いかと思います。

 

 

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投稿者プロフィール

武藤 至正
武藤 至正
2005年、介護ベンチャー企業に入社。グループホームの開業準備、行政への指定申請、入居相談、運営管理業務に携わる。2010年には、介護複合施設の開業準備から運営管理までを経験。その後、有料老人ホーム、デイサービスの管理者として現場経験を重ね、2012年からはデイサービスのフランチャイズ本部にて、フランチャイズ加盟店に対しての開業研修、運営支援業務に携わる。