アルツハイマー病治療薬「ドナネマブ」の承認
厚生労働省の専門部会は1日、米製薬大手イーライ・リリーが開発したアルツハイマー病治療薬「ドナネマブ」の承認を了承した。原因物質を取り除いて認知症の進行を抑制する薬としては、エーザイと米バイオジェンの「レカネマブ」に続き国内2例目。今後正式承認する見通しだ。
⇒国内2例目の認知症薬「ドナネマブ」了承 厚労省部会(日本経済新聞)
アルツハイマー型認知症の新薬
「ドナネマブ」という薬が
新たに活用されそうです。
冒頭の記事にもあるように
去年の9月に
「レカネマブ」という認知症薬が
正式承認されていました。
今回の「ドナネマブ」は
去年の「レカネマブ」と同様に
対象者は
軽度認知症や軽度認知障害(MCI)といった
早期段階の比較的症状の軽い患者
効果は
認知症の原因物質の一つとされる
アミロイドの塊を除去する
とのこと
「レカネマブ」に似た薬にはなりますが
その期待できる効果などが
異なるようです。
⇒アルツハイマー病の新しい治療薬ドナネマブについて(国立長寿医療センター)
あくまで理解しておきたいのは
認知症を治すのではなく
認知症の進行を抑制する薬だということ
認知症の方にとって大切なのは
生活環境や関わり方とも言われています。
例え薬を飲んでいたとしても
生活環境や関わり方によって
認知症の進行は進んでしまう場合があります。
認知症薬の情報が出た際には
毎回紹介していますが
和歌山県立医科大学附属病院
認知症疾患医療センターのサイトに
認知症の薬についてまとめたページがあります。
⇒認知症のお薬について(和歌山県立医科大学附属病院 認知症疾患医療センター)
その中には
認知症は治療よりも療養が大切な病気です。お薬はあくまで補助だと考え、生活環境やコミュニケーションを調整することが第一です。ご本人が困っていることを具体的にリストアップして、それぞれの問題点に対してサポートできることをご家族や介護スタッフと一緒に考えましょう。ご本人の負担を軽くし、不安を少なくするだけで気力やコミュニケーションの改善がみられることも多いのです。失敗はできるだけ指摘せず、さりげなくサポートしましょう。ご本人のプライドや価値観を尊重し、笑顔で接するだけで症状は良くなります。
ということが記載されています。
認知症の方と関わるうえで
本当に大切なポイントが記載されています。
認知症でお困りの方は
まずは
生活環境やコミュニケーションの方法を
見直してみることが大切です。
新薬が出たから安心というわけではなく
薬以上に大切なことがある
ということを
ご理解いただければと思います。
投稿者プロフィール
- 2005年、介護ベンチャー企業に入社。グループホームの開業準備、行政への指定申請、入居相談、運営管理業務に携わる。2010年には、介護複合施設の開業準備から運営管理までを経験。その後、有料老人ホーム、デイサービスの管理者として現場経験を重ね、2012年からはデイサービスのフランチャイズ本部にて、フランチャイズ加盟店に対しての開業研修、運営支援業務に携わる。
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