第129回社会保障審議会介護保険部会

令和7年11月20日

厚生労働省では

第129回社会保障審議会介護保険部会が開催されました。

第129回社会保障審議会介護保険部会(厚労省)

今回の議題は

  1. 介護保険制度に関するその他の課題
  2. 持続可能性の確保
  3. その他
    (1)福祉部会における議論の状況(報告)
    (2)福祉人材確保専門委員会における議論の整理(報告)

となっています。

 

今回気になるのは

「福祉部会における議論の状況(報告)」

の中にある

”身寄りのない高齢者等への対応、成年後見制度の見直しへの対応について”

 

少子高齢化が続く中

身寄りのない高齢者に関する課題は

ますます増えていくかと思います。

 

現状では

「高齢者等終身サポート事業」として

身寄りのない高齢者の

支援を行う事業者はありますが

 

一定程度の費用が必要になり

経済的に苦しい高齢者にとっては

利用できないサービスもあります。

 

 

そんな現状に対して

新たに第二種社会福祉事業を法に位置づけ

社協や社福等の多様な実施主体が

事業を実施できるようにする

との方向性が示されています。

 

ちなみに

第一種社会福祉事業とは

経営主体が行政機関または社会福祉法人

 

第二種社会福祉事業とは

経営主体に制限はなし

すべての主体が届出をすることで事業経営が可能

とのこと

生活保護と福祉一般:第1種社会福祉事業と第2種社会福祉事業(厚労省)

 

 

今回示された方向性が実現することで

新たな事業展開として

いわゆる「高齢者等終身サポート事業」に

参入する事業者も増えるかもしれません。

 

一方で

すでに事業を実施している法人にとっては

競合が増える可能性を踏まえ

今後の展開を検討しておく必要も

ありそうです。

 

 

身寄りのない高齢者を

支援する事業自体は

今後ますます必要とされるかと思いますので

具体的な法整備にも注目ですね。

 

 

投稿者プロフィール

武藤 至正
武藤 至正
2005年、介護ベンチャー企業に入社。グループホームの開業準備、行政への指定申請、入居相談、運営管理業務に携わる。2010年には、介護複合施設の開業準備から運営管理までを経験。その後、有料老人ホーム、デイサービスの管理者として現場経験を重ね、2012年からはデイサービスのフランチャイズ本部にて、フランチャイズ加盟店に対しての開業研修、運営支援業務に携わる。