令和3年度介護報酬改定の先の課題
12月9日の第196回社会保障審議会介護給付費分科会にて
改定の概要が示されましたが
資料の中では
今後の課題についても
複数の項目をあげ、説明しています。
⇒【資料8】令和3年度介護報酬改定に関する審議報告(案) (PDF資料)
~以下、PDF資料からの抜粋~
今回の介護報酬改定に基づき、全ての介護サービス事業者において、新型コロナウイルス感染症をはじめ、感染症や災害への対応力を強化し、要介護者等に必要な介護サービスを安定的・継続的に提供していくことが求められる。また、団塊の世代が 75 歳以上となっている 2025 年に向けて、更には介護サービス需要が一層増大・多様化し、生産年齢人口の減少が進む 2040年を見据えて、国民一人一人が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう、地域包括ケアシステムを推進するとともに、それぞれの地域で、尊厳を保持しながら、状態に応じた適切な介護サービスを受けられるよう、着実に対応していくことが求められる。
あわせて、今回の介護報酬改定の影響を把握するとともに、次期介護報酬改定に向けて、見直すべき事項がないか、検討を進めるべきである。
次期介護報酬改定までに特に検討を進めるべきと考えられる事項について、以下のとおりまとめたので、厚生労働省において着実に対応することを求めたい。
また、検討は、しっかりとしたデータに基づき行うことが必要であり、介護報酬改定の効果検証及び調査研究、介護事業経営実態調査の更なる精緻化を進めるとともに、各種の調査・研究等を通じて、実態を適確に把握することを求めたい。さらに、CHASE・VISIT 情報をはじめとする介護関連のデータの収集・分析を進め、検討に活用することも求めたい。
検討事項は以下の通り
1.感染症や災害への対応力強化
2.認知症への対応力向上に向けた取組の推進
3.看取りへの対応の充実
4.中重度者・看取りへの対応や自立支援・重度化防止の取組の充実
5.居宅介護支援
6.地域の特性に応じたサービスの確保
7.定期巡回・随時対応型訪問介護看護及び小規模多機能型居宅介護の普及
8.療養通所介護
9.小規模介護福祉施設等の基本報酬
10.介護老人保健施設
11.介護医療院
12.介護保険制度におけるアウトカムの視点も含めた評価の在り方
13.口腔、栄養
14.介護サービスの質の評価と科学的介護
15.介護人材の確保
16.テクノロジーの活用
17.認知症グループホームの夜勤職員体制
18.いわゆるローカルルール
19.文書負担軽減や手続きの効率化による介護現場の業務負担軽減の推進
20.適正化・重点化
21.報酬体系の簡素化
22.介護保険施設のリスクマネジメント
23.福祉用具の安全な利用の促進
24.福祉用具貸与・販売種目の在り方
25.基準費用額
26.介護事業経営実態調査等
26項目ありました。
資料を見ていただくと
それぞれの項目について簡単に説明がありますので
確認してみてください。
今後の課題として検討されることが
明らかになっているということで
令和3年度の改定では見送りになる事項についても
確認することができます。
法改正があり、感染症対策も重なり
あわただしい時期となりますが
できるだけ先を見据えながら
余裕をもって今後の準備をしておきたいですね。
投稿者プロフィール
- 2005年、介護ベンチャー企業に入社。グループホームの開業準備、行政への指定申請、入居相談、運営管理業務に携わる。2010年には、介護複合施設の開業準備から運営管理までを経験。その後、有料老人ホーム、デイサービスの管理者として現場経験を重ね、2012年からはデイサービスのフランチャイズ本部にて、フランチャイズ加盟店に対しての開業研修、運営支援業務に携わる。
最新の投稿
- 介護情報2024年11月22日ケアプランデータ連携システムの直近の動向
- 介護事業者向け情報2024年11月21日介護保険最新情報vol.1327
- 介護事業者向け情報2024年11月20日軽度者向け介護事業の新規参入は要注意
- 介護事業者向け情報2024年11月19日軽度者に対するサービスの地域支援事業への移行