「常時介護を必要とする状態」にとらわれない
育児・介護休業等に関する規則の規定例には
介護が必要な家族について
以下のような記載があります。
要介護状態にある家族とは、負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態にある次の者をいう。
(1)配偶者
(2)父母
(3)子
(4)配偶者の父母
(5)祖父母、兄弟姉妹又は孫
(6)上記以外の家族で会社が認めた者
この文章
”2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態”
という表現が
介護休業を必要としている人に対して
休業を申請する際の
ハードルを上げてしまっているようにも感じます。
介護は必要としているが
常時必要か?
と問われると
常時ということでもない
と考えてしまう人もいそうです。
しかも
2週間以上という表現も
そこまでではないかな?
まだ我慢した方がいいのかな?
と考えさせてしまうかもしれません。
当たり前の話になりますが
介護を必要としている人も
静かに座っている時間
横になって休んでいる時間
などがあれば
そのときは介護を必要としているわけではありません。
1日の中でちょっとでも介護が必要な時間があり
それが2週間以上続く状態
というのであれば理解できますが
そうとも読み取れない表現に感じます。
介護休業制度については
あくまで
仕事と介護を両立できるように
介護離職をしないように
活用してもらうための制度かと思います。
少しでも介護が必要な家族がいて
不安を感じている方
家族の介護のために
仕事にも影響が出ている方がいれば
活用してもらうべき制度かと思います。
介護が必要な家族については
細かい条件は付けずに
少しでも仕事に影響が出る状態であれば
まずは相談いただき
必要に応じて活用できる制度となると
良いのではないかと思います。
介護休業制度を活用してもらうために
制度の見直し等も進められていますので
その規定についても
より活用しやすいよう
見直してもらえると良さそうです。
投稿者プロフィール
- 2005年、介護ベンチャー企業に入社。グループホームの開業準備、行政への指定申請、入居相談、運営管理業務に携わる。2010年には、介護複合施設の開業準備から運営管理までを経験。その後、有料老人ホーム、デイサービスの管理者として現場経験を重ね、2012年からはデイサービスのフランチャイズ本部にて、フランチャイズ加盟店に対しての開業研修、運営支援業務に携わる。
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