自立支援のための待つ介護

介護=お世話すること

というイメージを持っている人も

多くいるかと思いますが

 

必要以上にお世話してしまうことで

介護状態をますます

悪化させてしまうことがあります。

介護だからといって

本人ができることまで

すべて代わりにやってしまうと

本来一人で出来たはずのことまで

出来なくなってしまいます。

 

そうならないためには

自分でできることは

できるだけ自分でやってもらう

介護する側が「待つこと」が

大切になります。

 

例えば

介護が必要な家族とどこかに出かける

という場面では

家族としては急いで出かけたいのに

介護を必要とする本人は

テキパキと動けない場合が多くあります。

 

そんなとき

介助者は自分で手伝ってしまった方が早い

と思って

時間をかければ本人でできることを

奪ってしまいます。

 

実は一部の介護施設などでも

同じようなことがあります。

介護施設では、多くの人数の高齢者を

限られた時間の中で対応する必要があるため

食事、入浴、排せつのタイミングでは

本人のペースを「待つ」ことができずに

施設のスケジュールで動くことがあります。

 

その結果

本人ができることが奪われていき

施設に入所した途端に

介護状態が一気に悪化したという話も

聞くことがあります。

 

 

自立支援という言葉は

よく聞くようになったけれど

具体的に何をしたらいいかよくわからない

という方は

「待つこと」「何もしないで見守ること」も

自立支援には必要なことです。

 

今の介護環境を考えてみたときに

本人のできることまで奪ってしまっていないか

少し見直してみて

もし思い当たることがあれば

「待つこと」を意識してみると

良いかもしれません。

 

 

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投稿者プロフィール

武藤 至正
武藤 至正
2005年、介護ベンチャー企業に入社。グループホームの開業準備、行政への指定申請、入居相談、運営管理業務に携わる。2010年には、介護複合施設の開業準備から運営管理までを経験。その後、有料老人ホーム、デイサービスの管理者として現場経験を重ね、2012年からはデイサービスのフランチャイズ本部にて、フランチャイズ加盟店に対しての開業研修、運営支援業務に携わる。