介護施設での個別対応

老人ホーム・介護施設紹介業で主任相談員として1,500件以上の施設入居相談に対応してきた経験を持ち、現在は日本最大級の老人ホーム・介護施設検索サイト「LIFULL 介護」の編集長を務める小菅秀樹氏は、同サイト上で「失敗しないための介護施設選びチェックリスト11」を公開している。

初めての介護施設選びで失敗しないためのチェックリスト(@DIME)

上記の記事にあるチェックリストの中には

「個別対応がどこまで可能か」

という項目が記載されています。

 

どうしても記事だけでは伝えきれていない部分かと思いますが

「個別対応がどこまで可能か」については

個別対応してくれるから良い施設

とは限りません。

 

むしろ

入居前に家族や入居者の話に合わせて

都合の良いことばかり話をして

実際に入居した後は

思っていたのと違った

というケースも少なくありません。

 

身体状況によって

介助が必要な部分だったり

医療的な処置については

もちろん個別対応があって当然ですが

 

日常生活上の希望で

特に記事にあるような

入浴は介護保険法だと週2回以上と定められているが、3回以上を個別に対応しているか

ということについては

対応してくれるから良い施設とは限りません。

 

もちろん

希望を伝えて

その希望通り対応してもらえれば良いことですが

 

施設側としては

一人の入居者に個別対応をすることによって

他にも同様の個別対応を希望する人がいれば

断る理由がなくなってしまいます。

 

個別対応を受けすぎることによって

いずれ施設側に限界がくることが想定されます。

 

職員が対応しきれなくなる場合もありますが

特定の人だけ個別対応をしていると

「どうしてあの人だけ?」

という職員側の不満にもつながりかねません。

 

 

日常生活上の個別対応を受ける場合には

施設側から条件があるのが通常と考えていただけると

良いかと思います。

 

「ここまでの対応はできますが

これ以上はできません」

「現状はできますが

入居状況や職員体制によっては

できかねる場合もあるかもしれません」

などの説明があれば信頼しても良いかと思います。

 

ただ何の条件や説明なしに

個別対応可能ですという施設には

注意したほうが良いかもしれません。

 

施設選びの基準については

いろいろなサイトで情報がありますが

説明の一部だけ見て判断せず

じっくり内容を読み込んで

検討いただけると良いかと思います。

 

 

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投稿者プロフィール

武藤 至正
武藤 至正
2005年、介護ベンチャー企業に入社。グループホームの開業準備、行政への指定申請、入居相談、運営管理業務に携わる。2010年には、介護複合施設の開業準備から運営管理までを経験。その後、有料老人ホーム、デイサービスの管理者として現場経験を重ね、2012年からはデイサービスのフランチャイズ本部にて、フランチャイズ加盟店に対しての開業研修、運営支援業務に携わる。