「新しい認知症観」とは?

令和6年12月9日に開催された

厚生労働省の会議の中で

『認知症施策推進基本計画』が示されました。

認知症施策推進基本計画(pdf資料)

『認知症施策推進基本計画』の中には

重点目標として

①国民一人一人が「新しい認知症観」を理解している
②認知症の人の生活においてその意思等が尊重されていること
③認知症の人・家族等が他の人々と支え合いながら地域で安心して暮らすことができること
④国民が認知症に関する新たな知見や技術を活用できること

という4つの項目

 

それぞれの項目において

・プロセス指標
・アウトプット指標
・アウトカム指標

が記載されています。

 

 

1つめの項目に

①国民一人一人が「新しい認知症観」を理解している

とありますが

 

この「新しい認知症観」とは??

ということについては

以下のように示されています。

ここで示された「新しい認知症観」とは、認知症になったら何もできなくなるのではなく、認知症になってからも、一人一人が個人としてできること・やりたいことがあり、住み慣れた地域で仲間等とつながりながら、希望を持って自分らしく暮らし続けることができるという考え方である。

 

すでに介護にたずさわっている方や

認知症介護を経験したことのある人は

当たり前に感じる人もいるかもしれませんが

 

認知症になったら何もできなくなり

誰かのお世話になるしかない

施設や病院のお世話になるしかない

と考える人も

まだまだ多いのかもしれません。

 

認知症と言っても

認知症の種類は複数あり

認知症の症状も人それぞれ異なり

症状の進行程度についても人それぞれ異なります。

 

基本的には

認知症は進行していくものですが

認知症の種類によっては

治るといわれているものもあります。

 

また

認知症の初期の段階であれば

施設や病院という選択肢ではなく

 

周囲の理解と必要なサポートさえあれば

自立した生活が可能になります。

 

その方の

周囲の生活環境次第で

認知症の進行を遅らせることも可能です。

 

「新しい認知症観」にある通り

一人一人が個人としてできること・やりたいことがあり

住み慣れた地域で仲間等とつながること

社会の中で役割を持って生活することが

 

認知症になっても

自立した生活を継続させることに

つながります。

 

 

介護にたずさわったことがある人や

介護福祉関係者の中では

当たり前と思っていることも

 

まだまだ知らない人もいる

周知させていく必要があることとして

理解しておきたいですね。

 

 

投稿者プロフィール

武藤 至正
武藤 至正
2005年、介護ベンチャー企業に入社。グループホームの開業準備、行政への指定申請、入居相談、運営管理業務に携わる。2010年には、介護複合施設の開業準備から運営管理までを経験。その後、有料老人ホーム、デイサービスの管理者として現場経験を重ね、2012年からはデイサービスのフランチャイズ本部にて、フランチャイズ加盟店に対しての開業研修、運営支援業務に携わる。

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