第192回社会保障審議会介護給付費分科会

令和3年4月の介護報酬改定に向けた議論が

毎週のように行われているため

介護事業者向けの情報が多くなります。

第192回社会保障審議会介護給付費分科会

 

今回は

◆感染症や災害への対応力強化
◆介護人材の確保・介護現場の革新
◆制度の安定性・持続可能性の確保

について議論されています。

 

◆感染症や災害への対応力強化

論点①感染症対策の徹底
論点②業務継続に向けた取組
論点③地域と連携した災害への対応

 

以上の3つの論点について議論され

それぞれの検討の方向性としては

論点①感染症対策の徹底

■介護サービス事業者に、感染症の発生及びまん延等に関する取組の徹底を求める観点から、各運営基準において、以下の取組を求めることを検討してはどうか。その際、一定の経過措置を設けることとしてはどうか。
・ 施設サービス:委員会の開催や指針の整備、研修の定期的な実施等に加え、訓練(シミュレーション)の実施
・ 訪問系、通所系、居住系サービス等:委員会の開催や指針の整備、研修や訓練(シミュレーション)の実施
■感染症が流行する中にあっても安定的・継続的にサービスが提供できるよう、例えば通所介護等について、通常の報酬体系において、感染防止や3密回避などによる利用者の減少などの状況下においても、状況に即した安定的な運用を可能とするための対応を検討してはどうか。

論点②業務継続に向けた取組

■感染症や災害が発生した場合であっても、必要な介護サービスが継続的に提供できる体制を構築する観点から、全ての介護サービス事業者を対象に、運営基準において、業務継続に向けた計画等の策定や、研修、訓練の実施等を求めることを検討してはどうか。
■また、求めるに当たっては、事業所に一定の準備が必要と考えられることから、一定の経過措置を設けることとしてはどうか。

論点③地域と連携した災害への対応

■非常災害対策が求められる施設系、通所系、居住系サービス事業者について、運営基準において、災害訓練の実施等に当たって、地域住民との連携に努めることを求めることとしてはどうか。

と示されています。

 

新型コロナの感染症対策については

現在進行形で対応が行われています。

現在の対応を継続することや

研修や訓練を義務化することなど検討されています。

 

そして、災害対策については

地域住民との連携に努めるということが示されています。

 

 

今年の7月4日

前日から降り続いた雨により球磨川支流が氾濫し

浸水で特別養護老人ホーム「千寿園」の入所者14人が犠牲となりました。

 

2度と同じようなことがおこらないようにするためには

まずは、介護施設内での対策の見直しや日頃からの訓練が重要なポイントになります。

そして、地域住民との連携も非常に大切なことと思います。

事業所によっては、日ごろから地域住民と連携し

すでに災害時の対応についての計画が

作られているエリアなどもあるかと思います。

 

地域住民が施設に協力するだけではなく

介護施設の職員たちが地域の支援に向かうことも可能です。

 

基準の改定で義務化されてから連携をとるのではなく

非常災害時の対応については

普段から、何かあったらお互いに協力して助け合うことができるよう

連携する必要がある事項かと思われます。

 

 

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投稿者プロフィール

武藤 至正
武藤 至正
2005年、介護ベンチャー企業に入社。グループホームの開業準備、行政への指定申請、入居相談、運営管理業務に携わる。2010年には、介護複合施設の開業準備から運営管理までを経験。その後、有料老人ホーム、デイサービスの管理者として現場経験を重ね、2012年からはデイサービスのフランチャイズ本部にて、フランチャイズ加盟店に対しての開業研修、運営支援業務に携わる。