介護が必要になった原因上位3位

7月17日

厚生労働省は2019年国民生活基礎調査の概況を発表しました。

 

その内容には

全国の世帯数と高齢者世帯数、児童のいる世帯数

世帯あたり、世代別の平均所得金額や貯蓄、借入金の状況

世代別の健康状況、介護の状況

などが細かく掲載されています。

 

その中の「介護の状況」では

介護が必要となった主な原因について以下のように示されていました。

(単位:%)
現在の要介護度 第1位 第2位 第3位
総   数 認知症 17.6 脳血管疾患(脳卒中) 16.1 高齢による衰弱 12.8
  要支援者 関節疾患 18.9 高齢による衰弱 16.1 骨折・転倒 14.2
    要支援1 関節疾患 20.3 高齢による衰弱 17.9 骨折・転倒 13.5
    要支援2 関節疾患 17.5 骨折・転倒 14.9 高齢による衰弱 14.4
  要介護者 認知症 24.3 脳血管疾患(脳卒中) 19.2 骨折・転倒 12.0
    要介護1 認知症 29.8 脳血管疾患(脳卒中) 14.5 高齢による衰弱 13.7
    要介護2 認知症 18.7 脳血管疾患(脳卒中) 17.8 骨折・転倒 13.5
    要介護3 認知症 27.0 脳血管疾患(脳卒中) 24.1 骨折・転倒 12.1
    要介護4 脳血管疾患(脳卒中) 23.6 認知症 20.2 骨折・転倒 15.1
    要介護5 脳血管疾患(脳卒中) 24.7 認知症 24.0 高齢による衰弱 8.9
注:「現在の要介護度」とは、2019(令和元)年6月の要介護度をいう。

 

要支援と要介護で結果は異なりますが

全体では

1位・・・認知症

2位・・・脳血管疾患(脳卒中)

3位・・・高齢による衰弱

となっています。

 

軽度者(要支援)に認知症が入っていないことを考えると

認知症という診断を受けた場合には

要介護リスクが高いとも考えられます。

 

また、総合の順位には入っていませんが

おそらく骨折・転倒が4番目の原因となっていることも考えられます。

 

 

介護が必要にならないためには

原因となるリスクを減らしていく必要があります。

 

介護予防のためには

日常生活において、食事、運動、睡眠などしっかりとれているか?

持病に対しての健康管理ができているか?

薬が正しく飲めているか、必要以上に市販薬や漢方サプリメントなど摂取していないか?

 

認知症については

ひとりで何もせずに過ごす時間が多くなっていないか?

地域住民との交流の機会が作れているか?

親族などが定期的に本人の話を聞く機会を作れているか?

 

転倒については

自宅内につまづきやすい環境がないか?

必要に応じて杖やシルバーカーなどの福祉用具が活用できているか?

 

など確認してみると良いかと思います。

 

介護が必要にならないためには何より予防が大切です。

また、早期発見、早期対応も必要です。

本人がいつまでも元気でいられるように

家族が介護離職など介護で困らないように

あらためて、普段の生活を見直すきっかけにしてみてください。

 

 

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投稿者プロフィール

武藤 至正
武藤 至正
2005年、介護ベンチャー企業に入社。グループホームの開業準備、行政への指定申請、入居相談、運営管理業務に携わる。2010年には、介護複合施設の開業準備から運営管理までを経験。その後、有料老人ホーム、デイサービスの管理者として現場経験を重ね、2012年からはデイサービスのフランチャイズ本部にて、フランチャイズ加盟店に対しての開業研修、運営支援業務に携わる。
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